どーも!
おつかれだったヤマヒナです!
昔『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』というタイトルの本を読んでガチ凹みしたんですが、実際にうつ病になると本当に人に言われるようになります。
「死にたくなるくらいなら会社辞めればいいのに、なんで辞めなかったの?」
いま思うと自分でも不思議なんですが、社畜になって初めの頃は「こんな仕事辞めたいなぁ」とか、「こんど暇ができたら転職活動始めよう」と思っていたはずなのに、気が付いたら「会社に行くか、行けないなら私はもう死ぬしかない」の二択思考に陥っていました。
目次
「死にたくなるくらいなら会社辞めればいいのに」ができないリアルな理由
入社直後の研修会「お前らの代わりはいくらでもいる」
社会人になって最初に自分でつまづいたなと思ったのは、今でも覚えてる4月1日、会社の研修室で言われた一言。
「お前らの代わりはいくらでもいる」
希望に満ちた入社式後、早々に始まった研修で言われた最初の言葉でした。
こんなこと言われたらやる気無くしませんか?
私はゴッソリとやる気を失いました。
自分は期待されている人間ではないとはっきり面と向かって言われると、悔しいよりも、悲しいという感情が前に来ます。
「なんてこと言うんだ! 悔しい! 絶対ここで頑張って認めさせてやる!」じゃなくて、「あ、そっか。私いらない人間だったんだ。そっかぁ。ははは……」みたいな感じ。
社会人になるんだ! 人の役に立つ人間になるんだ! そう思った希望に満ちた社会人生活は、その一歩を踏み出した1日目のほんの数時間で終了しました。
入社3ヶ月で同期が辞める
そんなセリフを浴びせられた研修なので、当然、数名の同期が辞めていきました。
採用した新人をわざわざ辞めさせて、会社に何の意味があるんだ?と疑問がつきない謎の研修。
すっかりやる気を失っていた私を待っていたのは、配属された部署での謎のいじめでした。
配属された部署で新人の私は、大量の紙ファイルを渡されました。
言われたのはたった一言、「これがあなたの仕事よ」。
自分が所属することになった係がどんな仕事をするのかもわかりません。
渡されたファイルをとりあえず開いて見てみるんですが、前任の人がそれをどこまでやったのかもわかりません。
必要な書類がどこになるのかすらもわかりませんでした。
「わからなかったら聞いて」という言葉を真に受けた私は先輩に質問したんですが、返ってきた言葉は「知らなーい。そんなの自分で調べたら?」
は?
聞いてって言ったじゃん?
右も左もわからない状態でまったく仕事がわからず、その状態で助けを求めたらあっさり見捨てられました。
使えない子。
女の子なのに気が利かない。
仕事が遅い。
さぼってる。
聞こえるように言われましたね。トイレに行けばさぼるなと怒られ。やり方を調べながらやってたら仕事が遅いと。なのに離れた給湯室のポットのお湯が減ってたら、これはどういうことなのかと。
……知 ら ん が な !
あとで聞いた話ですが、私の前任者が嫌われ者で仕事の引継ぎがまともにできていなかったらしく、次来る新人も生意気な性格だったら困るから最初から厳しく指導していこうという方針だったうえに、当初指導を受け持つ予定だった上司が「女の部下は持ちたくない」と言って受け入れ拒否。
結局、指導担当者は決まらず。私は受け持ちの仕事を教えてもらうこともなく。さらに部署内の他の係のことを教えてもらうこともなく放置されてたらしいです。
聞くも涙、語るも涙な新人会社員の私。
ぶっちゃけ辞めようと思いました。
辞めようと思って、上司の上司のそのまた上司ぐらいの人の予定をチェックし、話をするタイミングをうかがっていたところ、なんとその上司の上司のそのまた上司ぐらいの人から逆に呼び出しを受けました。
めっちゃいいタイミグやーん!!
と小踊りしながら呼び出された会議室に向かうと、深刻な顔をした上司の上司のそのまた上司ぐらいの人が……。そして意を決したように聞かれました。
上の方の上司「○○さん、仕事で悩んでいることはないかな?」
私「……はい?」
同じ係の人がクソだとか、ねちねち仕事に関係ない嫌味を言われるとか、仕事教えてもらえなくて来た最初はかなり困っただとか……。
言いたいことは山盛り口からあふれるほどあったんですけどね。でも、今まさに私が伝えたいのはそんなことじゃなかったわけですよ。
なのでとりあえず「特にありません」と答えました。
すると見せられたのは、あのやる気を失った謎研修を一緒に乗り越えた同期の名前が載った書類。彼女の名前は退職者として記載されていました。
そしてニコニコ微笑みだした、その上の方の上司は言うわけです。
上の方の上司「そうか~。いやぁよかった。いきなり辞められたらと思うと気が気じゃなかったよ。あははは」
あれ?
これひょっとして、辞めるタイミング失った?
しまった―! って頭の中で頭を抱えながら、私が口にできたのは「ア、ハイ。ガンバリマス……」という悲しい一言でした。
始発から終電まで働いて、しかも休日出勤当たり前
はっきり言って最初に配属された係が最悪過ぎた私は、そのあと異動した激務部署が天国のように感じました。
ええ、そうです。
私、立派な社畜になりました。
だって自分の仕事やってたら褒められるんだよ?
わからないところ聞いたら教えてくれるんだよ?
みんな早朝出勤。
みんな終電を気にしながら退社。
休日だってみんな一緒に休日出勤!!
なんて素敵な部署なのかしら!と思いながら馬車馬のごとく働きました。
そんな生活、体には負担だったんでしょう。
この頃からいろいろな不調が出始めます。
でもね、早朝出勤、終電退社、休日出勤当たり前。
病院に行く暇はマジでありません。
しかも、やっとあの陰湿な人たちから離れられたと大喜びしている私は、社畜として楽しく働いているわけです。
陰口を言われることもなく、目の前の仕事にがむしゃらに取り組めばそれだけで褒めてくれる新しい部署は、前の係に比べたらまさに光輝く天国。
この時点で若干おかしいんですが、体に異常が出始めているにも関わらず、始発から終電まで働き、休日出勤で休みがないにも関わらず、私は仕事を辞めることを考えなくなりました。
人事はひとごと、他人事
激務の部署で楽しく仕事をしていた私は、それからしばらくしてまた異動するように言われます。
新しい部署は本社。
おめでとう!
栄転だよ!
よくここ(激務の部署)で頑張ったね!
そう言って送り出された私ですが、次の部署で一人目のヤバい上司に当たってしまいます。
仕事量は楽になったはずなのに、その上司のおかげで気持ちは全く楽になりませんでした。
なんせその上司、すぐ休む。
びっくりするくらい会社に来ない。
2~3日どころか、数か月単位で出勤拒否の発作を起こします。
上司がいないから、部下である私の作った書類にハンコを押してくれる人がおらず、上司が受け持っている仕事も溜まる一方。
会社のヤバさを思い出し、早くここから逃げ出さなきゃと初心を思い出す頃には、「上司の仕事は君が担当してくれ」という無慈悲な一言で、膨大かつ責任の重い仕事を受け持つようになりました。
転職活動する時間なんてない。
ほんと無理。
毎日がしんどく、休日に病院に行くたびにストレスが原因と思われる病名を言われるようになります。
その後は、再び激務だけど人間関係が天国の部署と、仕事は楽だけど上司や同僚がぶっ飛んでて人間関係が地獄の部署を交互に経験。
おかしい……。
会社にはもっとまともな部署があるはずなのに。
配属希望も出してるのに。
なんで自分はこんなブラック部署にばっかり配属されるんだろう?
本社勤務でできた人脈で人事部に知り合いがいたので、日常会話からさりげなく配属の決め方を聞いてみたんですよ。
言われたのは。
まずは、社内のお偉いさんのお嬢さんお坊ちゃんかどうか。
当然、仕事も楽で、人間性に問題ない人が集まる部署に配属されます。
次に、社内のお偉いさんの奥様。
うちの会社は別に独身同士の社内恋愛禁止じゃないので、夫婦で社員さんという方ももちろんおられます。
当然、お偉いさんの奥様も激務部署になんて配属されません。
そして残り。
性格いい人、性格きつい人、仕事する人、仕事しない人と分けて、性格がきつい人ばっかりが集まらないように、仕事の希望とかまるっと無視して仕事しない人が集まらないようにだけ気をつけるらしいです。
結果、仕事が忙しい部署には、仕事をする人を多く配置して、仕事をしない人と、和を乱す性格がきつい人を少なめに配置。
仕事が少ない部署には、仕事をしない人と、きつい性格の人を集めておいて、仕事ができる人、人間関係に柔軟に対応できる人を配置。
上に書いた通り、入社したての新人の頃、人間関係に超問題があったんですよ。
辞めるかな? どうかな? と思われてたらしいっす。
辞めなかった私、超根性ある認定いただきました。
だったらどうだと激務部署。
辞めるかな? どうかな? とやっぱり思われてたらしいっす。
辞めないどころか、社内トップの仕事量を誇る部署で超真面目に仕事に取り組んだ私。
無事に、社内問題児の後始末役に認定されてしまいましたとさ。
うれしくねー。
心底うれしくねー。
君は優秀な評価だったって?
それ聞いても、欠片もうれしくねーわ……。
同期と話してて、ずっと楽しい楽しい言ってる同期と、めちゃくちゃいい子なんだけど激務部署ばっかり回されて辞めたい辞めたい言ってる同期と、きれいに分かれてたのが不思議だったんですよね。
いや、まぁね。社員が多いと、ある程度機械的に配置していかないとやってらんないんだろうけどさ。
激務部署でやっていけるからって、休みがいらないわけじゃないのよ?
人間関係終わってるところでもやっていけてるからって、我慢してないわけじゃないのよ?
人事部の人に笑いながら、「我が社の人事は「ひとごと」だからさ」なんて言われた人間関係も仕事もハードモードの部署しか経験してない私の気持ちわかります?
そして社畜はブラック企業から逃げ出す機会を失う
仕事が忙しい部署では、当然、時間がありません。
もっと仕事が楽な部署に異動したい。係替えしたい。何なら別の支店にだって行っちゃうから。と目の前の仕事からの逃避で、転職に使う時間が気が付いたら無くなっています。
始発から終電まで働いて休日も会社にいたりするので、転職サイトに登録してもサイトの中を見る暇がないというのもあります。
転職エージェントさんの連絡も、そりゃもう華麗にスルーしてます。
ごりごりに体力を削られて、たまーにある休みは気絶するかのように寝て終わります。気付いたら朝。まる1日経ったことに気が付いて、社畜は家を飛び出し、始発に乗って会社にいくのです。
こんな状態で、ブラック企業から逃げられるわけがありませんよね?
そして人間関係が忙しい部署。
働かない上司の尻拭いしながら合間合間に自分の仕事を終わらせて、気が付いたら自分の時間が無くなってます。
他人の尻拭いが仕事なので、いつ相手がやらかすかわかりません。なので仕事の予定もいつもよくわかりません。休みもうかうか取れません。
でも社畜は知っています。この会社、ちゃんといい人もいるんだってこと。今一緒に働いてるのは性格がきつい先輩と仕事しない上司だけど、性格もよくて仕事もする社員だってちゃんといるんです。
そして目の前の人間関係からの逃避で、いつかまた素晴らしい人格で仕事をする人と仕事ができることを夢見てしまうわけです。
大丈夫、まだ大丈夫、そう自分に言い聞かせながら現実逃避している間に、転職する気力を失っていくわけです。
こんな状態でも、ブラック企業から逃げられるわけがありませんよね?
次こそはまともな部署に行けるはず。
そう信じていた人事部の方からは、会社の人事は「ひとごと」だよと笑われます。
ひとごとです。
つまり他人事。
こっちの事情なんて一切気にしてない会社は、過去数人の部下を使いつぶしたやべぇ上司のもとに激務にも耐えた根性のある社畜を送り込みます。
会社は社畜の事情なんて一切考えていません。
激務部署でそろそろ体がヤバそうだなって思ったら、仕事の楽な部署で性格に問題がある人間の世話係をさせるために辞令書なる物をぺろんと発行するのです。
体力を削られ、気力を削られた社畜は、こうして、自分の会社がブラックだと気付きながら、転職する道を選べなくなっていくのでした。
おしまい。
人事は不公平、待ってても現状は変わらない
人事の不公平さに気が付いたら、あとはもうどこまで今の会社で我慢できるかです。
お偉いさんの子どもでもなく、仕事はするし、性格に問題があるとされてる人ともうまくやっていく人材。会社からしたらいい人材だったと思います。本人が出世して偉くなるまで、いくらでも良いように使えるんですからね。
特に出世欲もなかった私なんか、定年退職するまで、30年以上は仕事激務部署と人間関係激務部署を行ったり来たりする運命だったんでしょう。
そ ん な 人 生 嫌 す ぎ る !
むりです。
いやです。
さっさと人生に白旗ふります。
一応は大企業だったんですけどね。
就職決まったとき親も喜んでくれたし。
でもね、会社のあり方が変わらない限り、絶対希望する部署に行けないなって気付きました。
希望する部署に行けないってことは、やりたいって思ってた仕事は永遠にできないです。
大企業だからいろんな仕事が体験できるぞ!って思ってたんですけど、まったくそんなことなかったですね。
仕事さぼって転職活動してたら、今ごろは人生変わったんだろうな、なんて今更思ったりもしています。
なので、みなさん! 「時間ができたら……」「暇ができたら……」じゃなくて、「辞めたい」と思ったときが辞め時ですよ!
さいごに
こわい話だよね……。
入社してすぐに、会社の雰囲気合わないなぁって思ったんですよ。
希望部署でもないし、なんか意味の解らないことでいじめられてるし。
途中までは確かに本気で転職しようと思ってた……はず。
なのに、気付いたら「辞めたい」って口に出しながら、転職活動しなくなっていました。
この会社でいいやって納得したわけじゃないんですよ?
なのに気が付いたら、転職活動することすらしんどくなってました。
会社はしんどい。上司もしんどい。でも逃げ出すために転職活動するのですらしんどい。
となると、残りはこの世からおさらばすることしか道がないような気がしたんですよ。
その時点で、さすがに自分がおかしいと思えましたけど、自分でおかしいんじゃないかって気付けなかったら、今ごろ脱社畜どころか、脱この世してたかもしれません。
体力も気力も失う社畜、ダメ絶対。
精神的に殺してくる上司先輩、マジ絶許。
体力と気力があって、転職を考えられるうちに転職してしまうことを、私は強くお勧めします。