おつかれさまです。
ヤマヒナです。
数年ぶりにおばあちゃんの家に行ったときに、動物を飼えば生活が激変するのに、動物を飼うことのハードルの高さも同時に感じた話。
ほぼ寝たきりのおばあちゃん
私の母方のおばあちゃんは、おじいちゃんが亡くなって以来一人暮らしをしています。
足を悪くしていたおばあちゃんはとても几帳面な性格で、ゆっくり移動しながらいつも掃除や片づけをしていて、家の中はゴミを探すのが大変なくらいぴかぴかでした。
ところが、1度段差につまづいてケガをして1週間ほど寝込んでいたら、そのままほぼ寝たきりになってしまいました。
自分でご飯を炊いたり、お茶を用意したり出来ていたのが、その1週間の間にできなくなってしまったのです。
空気の入れ替えで窓を開けたら開けたことを忘れてしまったり、ヘルパーさんを迎えるために毎朝玄関のカギを開けていたのに、それもできなくなってしまいました。
そろそろ同居を考える時期かもしれないけど
おばあちゃんがそんな感じなので、毎日頼んでいるヘルパーさんにもそろそろ同居を考えたらどうですかと言われています。
私の両親が住んでいるところからおばあちゃんの家まで、高速道路を使って片道6時間。
何かあったときに対処はできません。
それでも両親は、家にお祖母ちゃんに来てもらうことで環境が変わり、認知症がすすむことを心配しています。
おばあちゃんの家に行って同居することは、仕事の関係で不可能。
だから数か月に1度、母親だけが高速バスで田舎に帰り、おばあちゃんの様子を確認しています。
犬を連れて家族で里帰り
今回、おばあちゃんがケガをして寝たきりになってしまったということで、犬も連れて、久しぶりに田舎に帰ることになりました。
犬の鳴き声を聞いたおばあちゃんは、昔、おじいちゃんが猟犬を飼っていたのを思い出したのか、どんな犬なのか、エサはあげてるのか、水がないから鳴いてるかもしれないから見に行ってあげてほしいと、活発に自分から話すようになりました。
ヘルパーさんとも、私たち家族が連れてきた犬や昔の猟犬の話などで、会話がはずむようになりました。
それだけにとどまらず、犬の様子が気になるのか、自分で立ち上がって庭の様子を眺めに行ったりするようになって、寝たきりを心配していた母はそれを見てほんとうに喜んでいました。
犬がいるという刺激と世話ができないジレンマ
おばあちゃんは犬がいるというだけで間違いなく刺激を受けて、会話がはずんだり行動に変化が現れました。
でも同時に、おばあちゃん1人では犬の世話ができないこともわかりました。
犬の水入れに水があるかを気にしても、おばあちゃんには重くて水をくむことができないし、若くて元気いっぱいの犬を散歩させたり一緒に遊んだりすることはできません。
小型で散歩のいらない世話が比較的簡単な動物を飼うことも考えたけど、昔、犬を飼っていたからこそ世話ができているのか気になるんだと思うので、散歩がいらないウサギや小鳥を飼っても興味を示すかはわかりません。
犬がいるというだけで刺激を受けて、会話がはずんだり行動に変化が現れたりすることがわかっても、現実としておばあちゃんが犬を飼うことができないこともわかってしまいました。
さいごに
ほんの数日でめきめき会話力が上昇し、自分で庭を見に行こうとしたり、ヘルパーさんに犬について確認したり、おばあちゃんはちょっとの期間ですごく元気になりました。
おばあちゃんはもう私を見ても誰だかわかってないんだけど、小さい頃はいろいろ遊んでくれたおばあちゃんが元気になっていく姿を見るのはとてもうれしい出来事でした。
犬を飼えばきっと寝たきりから回復できるだろうなと思ったけど、犬を飼うのは今のおばあちゃんにはハードルが高いのもわかりました。
足が悪いので出不精だったのもあり、今ではほぼ寝たきりの引きこもり状態で、何とかしてあげたいと思う気持ちはあるけれど、そんな状態の本人を外に連れ出すことは難しいです。
定期的に犬を連れてきてくれる、訪問アニマルセラピーみたいなサービスが近くにあればいいんだけど、なにせ田舎で行政サービスとかボランティア団体とかはほとんどありません。
次に犬を連れて田舎に帰るときまで、おばあちゃんには元気でいてほしいと思っています。